第113回西日本経済同友会会員合同懇談会

10月16日、「第113回西日本経済同友会会員合同懇談会」が奈良市の「なら100年会館」で、「はじまりの奈良~世界に発信!和のこころ~」をテーマに開催され、広島経済同友会からは森信・池田両代表幹事をはじめ総勢44名が参加した。

薬師寺の声明により幕を開けた合同懇談会では、奈良経済同友会の山田代表幹事の開会挨拶に続き、基調講演、パネルディスカッションなどが行なわれ、次回開催地挨拶として森信代表幹事が登壇し、来年の広島開催への参加を呼びかけた。

その後、会場を「ホテル日航」に移し、懇親パーティーが盛大に催された。

声明
山田善久奈良経済同友会代表幹事のご挨拶

主催者を代表して奈良経済同友会の山田代表幹事が挨拶に立ち、

「国の始まりとも言える奈良の都で、聖徳太子は17条の憲法を制定し第1条で『和を以って貴しとなす』とした。
TPP法案の大筋合意には和の心が力を発揮し、明るい話では和食も人気となっている。オリンピック誘致ではおもてなしの心が話題となった。
元気をなくした日本は、“和のこころ”で誇りと自信を取り戻してもらいたい。そうした思いから今回のテーマは、『はじまりの奈良~世界に発信!和のこころ~』とした」と説明すると共に、
「明日は色づき始めた奈良の秋を楽しんで、また、プライベートでも訪れていただきたい」と歓迎の意を述べた。

続いて、奈良県立橿原考古学研究所の菅谷所長が講師となり、「7・8世紀の国際関係と奈良」と題して、1時間にわたり講演をおこなった。

菅谷所長は、「飛鳥・奈良時代の2百年間は、女性の天皇が多く大胆な政治を行なうなど女性が輝く時代であった。朝鮮半島では3国のせめぎあいが続いていたが、遣唐使を派遣するなどして、国際情勢を把握していた。にもかかわらず、対応が遅れ白村江の戦で敗れている。その後は、飛鳥の都を滋賀県に移し、瀬戸内海に防衛上の城作りもするなど、戦勝国をモデルに国づくりに励んだ」など史実をもとにした講演を展開した。

その後、このたびの大会テーマ「はじまりの奈良~世界に発信!和のこころ~」について、南都ビジネスサービス株式会社社長の田村健吉氏をコーディネーターに、パネリストに真言律宗元興寺住職の辻村泰善氏、帝塚山大学特別客員教授で神主の岡本彰夫氏、奈良大学文学部国文科教授の上野誠氏、株式会社柿の葉すし本舗たなか会長の田中郁子氏ら4名が出席。

和の心や日本文化の強みと発信・インバウンド観光・企業の海外展開などについて、それぞれの持ち味を発揮しながらパネルディスカッションを繰り広げた。

パネルディスカッションの様子
森信代表幹事のご挨拶

合同懇談会の終わりにあたり、「西日本経済同友会会員合同懇談会」の事務局となっている関西経済同友会の村尾和俊代表幹事が締めの挨拶をおこない、続いて、次回開催地となる広島を紹介する映像がスクリーンに流され、広島経済同友会を代表して森信代表幹事が登壇した。

森信代表幹事は、「『第114回西日本経済同友会会員合同懇談会』の開催テーマは、『輝け!わが都市・わが故郷』~“まちづくり・ものづくり・ひとづくり”で、地方創生~とする。そして基調講演としては、片山善博氏を招聘する」と発表。

併せて広島経済同友会の今年度の統一テーマを紹介すると共に、「来年は、われわれの活動をパネルディスカッションという形で皆さんの前で発表し、基調講演者や皆様方から貴重なご意見を賜りたい。そして、多くの皆様に広島においでいただきたい」と広島開催をアピールした。

会場を「ホテル日航」に移し、金峯山寺流法螺の音用に続き歓迎挨拶・乾杯がおこなわれ、懇親パーティーが幕を開けた。

会員企業の柿の葉すしや三輪ソーメンの人気も高く、多くの会員を惹きつけていた。

アトラクションとしては、ボサノババンドによる歌や演奏に続き、中谷堂の高速餅つきの実演が披露された。

数名の飛び入り参加では、次期開催地ということで森信代表幹事が指名を受け登場。

力強い餅つきフォームに、会場から大きな歓声が上がった。

最後に、奈良経済同友会の山本太治代表幹事の閉会挨拶で幕を閉じた。 

森信代表幹事の餅つき