9月16日(金)松江市の「ホテル一畑」おいて、「第2回広島・愛媛・島根経済同友会交流懇談会」が開催され、広島経済同友会からは、森信・池田両代表幹事をはじめ総勢26名が参加した。
松江市が誇る観光地を見学の後、「懇談会」では広島・愛媛・島根の3経済同友会の会員が一堂に会し松江のまちづくりを学び、「懇親会」では相互の交流を深めた。
当交流懇談会は、昨年3月に「中国自動車道尾道松江線」が全通し「西瀬戸自動車道」とつながり、島根・広島・愛媛の3県をつなぐ道路交通網が格段に向上した機会を捉えて同年9月24日に“観光をテーマ”に広島で開催したことに続いて、2回目の開催となった。
広島・愛媛両経済同友会の会員を対象とした「見学会」では、それぞれの貸切りバスにホスト役の島根経済同友会会員と地元ボランティアガイドが乗り込んで、見学予定地へと向かった。
まずは、国宝「神魂神社」を訪ねた。
主祀神はイザナミノミコトで、本殿は現存する最古の大社造だけあって、静寂の中で威風堂々と鎮座していた。
続いて、「八重垣神社」を訪ねた。
境内の奥にある「鏡の池」で最近話題の“縁の遅速”を占い、当神社に祀られているスサノオノミコトと稲田姫にまつわる神話を聞いた。
最後は、昨年7月に国宝に指定された「松江城」を訪ねた。
「松江城」は羽を広げたような屋根の形に特徴があり別名「千鳥城」とも呼ばれており、その最上階にある「天狗の間」から眺める松江のまちや宍道湖は絶景であった。
第1部「懇談会」では、ホスト役の島根経済同友会代表幹事の川上裕治氏が挨拶に立ち、島根県の歴史と伝統、景観、食などについて紹介するとともに、島根経済同友会としての産・学・官の連携事業への積極的な取り組みにふれ、これからは「3県の同友会の交流をすすめ、縦軸でつながった道路網を通じて中四国の連携強化、諸活動の活性化に努めていきたい」と述べた。
続いて、広島経済同友会からは森信代表幹事が挨拶に立ち、開催に尽力された島根経済同友会に感謝の気持ちを述べるとともに、「道路交通網の整備により3県が縦軸でつながった機会を生かして、観光など同じようなテーマで活動している委員会の交流・連携を含め、色々つながっていければ良いと思っている」と期待を寄せた。
続いて、10月に広島で開催する「西日本経済同友会会員合同懇談会」については、「『広島が西日本の見本になる』という気持ちで実施したい。広島経済同友会が今取り組んでいることを披露し、皆さんからもご意見をいただくことで、皆さんの活動に何か参考になればと思っている」と意気込みを述べた。
さらに「夜には原爆ドームそばにオープンした『おりづるタワー』で、初となる『女性会員の集い』を開催するので、女性会員はぜひご参加いただきたい」とPRした。
最後に、愛媛経済同友会代表幹事の本田元広氏が挨拶をして、松江市長による講演へと進んだ。
松江市長の松浦正敬氏は、「歴史と伝統を生かした松江のまちづくり」と題して、松江市のまちづくりの現状とこれからの取り組みについて講演した。
講演では「松江市は歴史のあるまちであり、それを生かしていくために“共創のまちづくり”を目指している」と指針を示した。
そして、「やまなみ街道~しまなみ海道がつながったことで、その効果は松江市にも表れている。松江城が国宝に指定された効果も大きい。これからは、インバウンドにも力を入れていきたい」とし、そのためには「県域や中国地方にとどまらず、中四国で広域連携を考えなければならない」と訴えた。
また、「文化財はこれまで観るだけであったが、『城攻め』というイベントを通して、“文化財を使って体験する”という新たな手法も見出した。今後とも歴史・文化を物語る資源を発掘し、そこに知恵を吹き込みながらうまく活用していきたい」と抱負を述べて締めくくった。
続く第2部「懇親会」では、島根経済同友会、島根県知事溝口善兵衛氏のごあいさつに続き、広島経済同友会の池田代表幹事が乾杯の音頭の指名を受け登壇。
池田代表幹事は「広島経済同友会の名札の紐にはカープの赤、愛媛経済同友会にはミカンのオレンジ、島根経済同友会には日本海のブルー、ご来賓の方々には東京都知事のイメージカラーのグリーンを使うなど、その心遣いが素晴らしい」と感謝の言葉を述べ、併せて「来月28日に広島で開催する『西日本経済同友会会員合同懇談会』では、シンポジュームやエクスカーションなど盛りだくさんの内容と共に、広島の海の幸・山の幸、銘酒に加え郷土料理などもご用意させていただくので、奮ってご参加いただきたい」と呼びかけ、乾杯の音頭をとった。
その後、テーブルごとに3分間の自己紹介を済ませ、和やかな雰囲気の中で会員同士の交流を深めた。