備北都市懇話会

10月13日、「備北都市懇話会」が三次市内で開催され、森信・池田両代表幹事をはじめ広島から37名、各支部から13名、それに地元備北支部を合せて総勢97名が出席した。

先ず、三次町にある「辻村寿三郎人形館」を見学し、その後、三次町の町並みを散策。

「広島三次ワイナリー」において、島根大学教育学部教授の作野広和氏による「中国地方の過去・現在・未来」と題する基調講演に耳を傾けた。

その後、場所を「トレッタみよし」に移し、会員同士の交流を深める「懇親会」が盛大におこなわれた。

森信代表幹事のご挨拶
辻村寿三郎人形館の写真

午後2時30分、「辻村寿三郎人形館」前に集合。

人形師、着物デザイン、舞台・映画等の衣装デザイン等多岐にわたり活動を続ける「辻村寿三郎」の作品を展示している「辻村寿三郎人形館」に入館。

鷲尾館長、松本副館長から、同館の開館に至るまでの経緯や作品についての説明を聞いた。

その後、思い思いに三次町商店街を散策し、「辻村寿三郎人形館」に再入館。

辻村寿三郎に20年以上にわたり師事し人形遣いとして活躍する川崎員奥氏による人形舞を鑑賞した。

佐々部支部長のご挨拶

その後、「広島三次ワイナリー」に場所を移し、「備北都市懇話会」は開幕した。

まず森信代表幹事が「備北支部は昨年50周年を迎え、今年は会員増強や備北の10年先のあるべき姿について方向性を示すことを重点事業している。

来年3月には『広島経済同友会版総合戦略』の箱を作るので、提言を出してその中にぜひ入れていただきたい。過疎化が進む中山間地域の今後については、今日の基調講演でしっかり勉強して皆さんと一緒に考えていきたい」と挨拶した。

続いて、佐々部支部長が挨拶に立ち「備北支部始まって以来の総勢97名にも及ぶ参加者に驚いている。これも松茸の力かと思っている」と会場を沸かせた。

また、「備北支部も人口回復委員会を立ち上げ、行政とも連携しながら何かお手伝いができないか考えている。基調講演では中国山地の未来についてしっかり学んでいただきたい」、「懇親会では松茸、比婆牛の最上級などを用意しているのでしっかり楽しんで、備北の秋を満喫していただきたい」と述べた。

基調講演・作野氏

続いて、島根大学教育学部教授の作野広和氏による「中国地方の過去・現在・未来」と題する基調講演に耳を傾けた。

講演では、中国山地の過去を語るにあたり、「中国山地におけるたたら製鉄と山陰と山陽の交流について、奥出雲の取り組みを紹介した」。

また、現在を語るにあたり、「中国山地の過疎化と地域づくりとして、邑南町の取り組みを紹介した」。

未来を語るにあたっては、「田園回帰と中山間地域の取り組みとして、三次市の取り組みを紹介した」。

そして、「人口減少社会を変えるのは難しく当面は向き合うしかないが、高齢化が少しでも下がり、生産者年齢の減少が少しでも下がる。ささやかでも農業の6次産業化や子育て支援などを着実にやったところがちゃんと成果を上げている」と強調し、「そうした事例を見習って頑張って行かれることを願っている」と締めくくった。

閉会の挨拶・池田代表幹事

備北都市懇話会の閉会にあたり、池田代表幹事が挨拶に立ち「基調講演では示唆に富んだお話をいただき、縮小社会をどう生きていくべきか学んだ。消滅という言葉がどの業界でもよく使われているが、仕事がないと人が集まってこない。いろんな街において雇用を守り税を納めていくことが経営者の使命であると思っている」と感想を述べるとともに、今月の28日に迫った西日本合同懇談会の開催にあたり「おかげで現在628名の申し込みがある。その内3百名を超える方が県外からやってくる。皆さんを歓迎し、広島を十分に堪能していただけるようにしたい」と協力を呼びかけた。

香川交流部会長の乾杯

その後、懇親会場となる「トレッタ三次」に移動。

備北支部山縣副支部長の歓迎挨拶、庄原市副市長の米村公男氏の来賓挨拶に続き、交流部会の香川部会長の乾杯音頭で懇親会は幕を開けた。

参加者は目の前に並ぶ三次産天然鮎の甘露煮や松茸を使った天ぷら・松茸御飯などの松茸づくしに、比婆牛のローストビーフや三次ワインなどを堪能。

西日本会員合同懇談会でアトラクションとして実演される「ポム」さんの「サンドアート」映像も披露されるなど、会場は終始にぎやかで和気あいあいとした雰囲気に包まれていた。