11月17日、広島経済同友会「尾道支部創立60周年記念式典」に続いて、同じく「ベラビスタ スパ&マリーナ尾道」において、「備後都市懇話会」が開催された。
先ず森信代表幹事が開会挨拶に立ち、「地域経済委員会の先進地視察で訪れた香川県庁で、インバウンド観光についての取り組みをヒアリングした時、『一般社団法人せとうち観光推進機構』への期待感などを聞いた」ことを紹介。
続いて訪れた祖谷地区では、「古民家再生による民泊体験への取り組みをヒアリングし、床暖房やキッチン・トイレを改修することで外国人観光客も増えている」ことを聞いた。
一方で、新聞報道により「この古民家民泊を運営している『株式会社ちいおりアライアンス』に、『株式会社瀬戸内ブランドコーポレーション』が出資した」とも知り、「いよいよ官民組織『せとうちDMO』が動き出したと感じた。今日は、それらの組織と関係の深い『一般社団法人せとうち観光推進機構』の村橋克則事業本部長からエネルギッシュなお話が聞けるものと期待している」と述べた。
続く「記念講演会」では、「一般社団法人せとうち観光推進機構」の村橋事業本部長から、「なぜ、あのエリアには人が集まるのか?『観光を売る技術を磨く』」と題する講演を聞いた。
講演は、“観光を売る力”について皆さんと共に考えてみたいとし、ときおり質問も交えながら進められた。
講演では、「観光にはコト消費にモノ消費を付けていくことが大切だ。観光を売る力の正体は、消費者に決断を促す情報伝染力にある」とした。
そして、「本来の商品価値は味や素晴らしい景色であるが、観光においては味や風景に情報的価値が乗っかることが商品価値だと言える」と強調し、「情報的価値や情報伝染力を高める8つのキーワード」について、いくつもの事例を挙げながら説明した。
そして、最後に「世の中の広告とか情報発信は内容が練られていない。手抜きが多いように思う。逆に言えば、地域にはお宝が眠っているので、ちょっと加工してちょっと工夫すれば勝てる。これまで広島をはじめ瀬戸内地域は、そこにやや鈍感であったなと思う。このあたりを、私を含め『せとうちDMO』では改善して広島を売り込んでいきたい」と締めくくった。
講演後は、全員が眼下に広がる瀬戸内海を望める開けた場所に移動。
ウエルカムドリンクを片手に、瀬戸内海が誇る多島美や沈む夕日を眺めながら交流を深めた。
夕日の写真や、記念式典に参加していたミス尾道を入れて記念写真を撮る会員も多く、それぞれが思い思いに晩秋の瀬戸の夕暮れを楽しんだ。
続く「懇親会」では、交流部会の香川部会長が開会挨拶をし、広島県議会の高山博洲副議長の挨拶と乾杯の音頭で始まった。
参加者は限られた時間ではありましたが、銘酒やワインと共に広島県下の美味しい食材を使った料理に舌鼓を打ちながら、楽しい時間を過ごした。