国際委員会として昨年度に4年ぶりの海外経済視察を無事実施できたことは、コロナ以前の常態回帰への大きな一歩となった。台湾・ベトナムの地で多くの企業や機関を訪問することにより、ダイナミックに躍進する東南アジア経済の現状を現場の香りとともにつぶさに学ぶことができた。参加した会員からも、久しぶりの学びと交流の場となり海外視察の重要性を改めて実感したとの声を多く頂いた。
経済がコロナ禍から回復しつつある一方、ウクライナやガザで始まった大規模な紛争は世界の行く末に暗い影を落としており、従来型の大国同士のパワーポリティクス(いわゆる権力政治)に頼らない平和構築の形が求められている。さらには政治や経済などあらゆる面でもパラダイムシフトが起きている現在、世界最大の大国であるアメリカ合衆国の動向に注目する年としたい。おりしも同国では秋口に大統領選挙を控えており、前後の盛り上がりを肌で体感できる4年に1度の機会が訪れている。円安やインフレの進行で視察コストは高まってはいるが、先端企業や現地で活躍する日系企業の現状とビジョンを現地で見聞きし体験することにより、多くの会員企業が向かうべき未来を描く重要なヒントとなる経済視察を企画していきたい。
また、広島に在住する留学生を支援する目的で、ひろしま国際センターと共同で開催してきた「広島経済同友会会員と留学生の交流会」について、いよいよ再開の年としたい。また外部講師を招き、国際情勢に関連する講演会を企画、開催していく。