尾道支部


~ウィズコロナ・ポストコロナの時代を迎えて~

経済同友会は、終戦の翌年、昭和21年4月30日に設立された。同日付の設立趣意書には、戦争の荒廃からの復興に向け、以下のような決意の言葉が綴られている。

「(前略)日本国民は旧き衣を脱ぎ捨て、現在の経済的、道徳的、思想的頽廃、混乱の暴風を乗切って全く新たなる天地を開拓しなければならないのである。これは並々ならぬ独創と理性と意力と愛国の熱情とを要する大事業である。われわれは経済人として新生日本の構築に全力を捧げたい(後略)」

その言葉通り、先輩諸氏は心を一つにして戦後の復興を成し遂げた。そして、東京で同友会が発足して10年後の昭和31年には、ここ尾道でも経済同友会が立ち上げられ、会員企業は郷土とともに発展してきた。

今、新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちは過去に経験したことのない危機に直面している。コロナ禍における経済活動の制約は、地域経済に大きな傷を残し、その影響は最初に痛手を被った観光・飲食業のみならず、あらゆる業種に及ぶことが予想される。

今年の大河ドラマ「晴天をけ」の主人公でもある日本資本主義の父、渋沢栄一は、83歳で関東大震災を経験した際、「だれかに何かをしてもらうということを考えるのではなく、今の自分なら何ができるかを考えることが大切である」という言葉を残している。

また、天台宗の開祖最澄には、「一燈照隅いっとうしょうぐういっとうしょうぐう 万燈照国ばんとうしょうごくばんとうしょうごく」という言葉がある。一人ひとりが、家庭や職場など自分自身が置かれた場所で精一杯努力し、明るく光り輝くことが、社会全体を照らすことになるという意味である。

このように、先人の説いた「自助」の精神に学びつつ、私たち広島経済同友会尾道支部も、「できることは全部やる」という覚悟を持ち、自ら行動を起こし、より良い社会を築くための提言を行い、地域に「希望」をもたらす存在であり続けたいと思う。

冒頭の設立趣旨書にある「全く新たなる天地」は、ウィズコロナ・ポストコロナの時代に予想される、DX(デジタルトランスフォーメーション)の普及など、社会の大きな変化にも通じる。

設立時の先人の気概を引き継ぎ、「会員一人ひとり(それぞれの企業・組織)が輝けば、尾道も輝く」という思いを胸に、会員の皆さまとともに、地域経済の再建に総力を傾注すると同時に、ポストコロナの時代を見据えて、活動に取り組んでいく。

(基本方針)

(1)行政等に対する積極的な提言
 ◆輝く未来に向けて
(2)各種他団体との積極的な連携
 ◆ウィズコロナの時代を乗り切るために
(3)会員相互の啓発
 ◆地元尾道の良さを再認識する
 ◆来たるべきDX社会を念頭にした知識吸収