尾道支部


平成の30年間に起こった変化は、ITの進歩がもたらした環境、バブル経済とその崩壊といった構造、急激に高齢化が進む社会と、いずれを見ても「激動」といわれた昭和後半の30年よりもっと激しく、混乱に満ちたものだった。

その「平成」が今年終わる。

平成最後の年となる今年も、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題、依然くすぶる北朝鮮や中東の地政学リスクなど多くの混乱を抱えたまま始まった。世界経済はこうした不確実性に直面し、景気の減速が懸念されている。一方、日本国内ではいよいよ来年に迫った東京オリンピック・パラリンピックや、2025年の開催が決定した大阪・関西万博、引き続き好調なインバウンド需要など明るい材料もあるが、企業を悩ませる人手不足や少子高齢化・人口減少による需要の先細り、地方産業の衰退といった構造的な問題は、解決策を見出せないまま次の年号に持ち越される。

私たちを取り巻く状況は厳しさを増しており、先行きは決して楽観できないが、そんな時代だからこそ、目の前の課題から目をそらさず、果敢にチャレンジするべきである。

ニーチェの格言にこんな一節があります。

「何か新しいものを初めて観察することではなく、
 古いもの、古くから知られていたもの、
 あるいは誰の目にもふれていたが見逃されていたものを、
 新しいもののように観察することが、
 真に独創的な頭脳の証拠である。」

今年は年号が変わり、新しい時代が幕を開ける。私たちの街尾道が、そして広島が将来の繁栄への道筋をつけるには、新しいものを追い求めることはもちろん、今まで見過ごしてきたものに光を当てることも必要ではないか。

尾道は、昨年の市制施行120周年、北前船寄港地・船主集落としての日本遺産への追加認定に続き、今年は尾道港開港850年という節目を迎えている。長い歴史を持つ我が郷土には、たくさんの有形無形の宝が眠っている。先のニーチェの言葉にならうならば、こうした「見逃されていたもの」に注目し、新しい命を吹き込んで行くことが、私たちの使命である。温故知新の気持ちを大切に、会員が一丸となり、地域経済・企業の持続的成長に向けて全力で取り組んでいく。

(基本方針)

(1)尾道ブランドの創出
(2)インバウンド対策を含めた観光都市尾道の再考
(3)ダイバーシティ(少子高齢化・女性活躍等)問題の対策
(4)会員拡大・相互交流の推進