事業承継委員会


事業承継委員会では、企業経営者にとって重要な経営課題のひとつである後継者問題について、円滑な事業承継の実現に向けた対応策の検討を目的に活動する。

中小企業庁の試算によれば、2025年までに後継者不在となる国内企業の数は127万社に達する見通しである。さらに、足元の後継者不在率の調査*1においても、全国平均で66.4%が後継者不在であるといわれている。経営者の年代別にみると事業承継の目安である60歳代の経営者のうち、52.3%と半数以上の企業が後継者不在となっている。

また、廃業を検討している企業のアンケート調査*2では、廃業を考える理由として最も割合の高い「業績が厳しい(37.3%)」に次いで、「後継者を確保できない(33.3%)」が2番目に割合が高く、後継者問題が事業を継続するうえで深刻な課題となっていることが伺える。

広島県における上記の後継者不在率調査の結果は、全国平均を上回る73.2%となっており、これは全国で5番目に高い水準となっている。このように、後継者不足問題は広島においても既に顕在化している経営課題といえる。一方で、後継者が「いる」企業の後継者属性は、71.9%が「親族内」での後継者となっており、後継者が「いる」企業においても、承継にはある程度の準備期間が必要であり次世代トップ育成が重要なテーマとなってくることが考えられる。

このような現状認識のもと、本委員会では広島県における後継者不足の実態や課題を把握したうえで、親族や役職員への承継のみならず、より事業を発展させるための第三者承継なども含めた様々な視点から対応策を検討し、当県における後継者不足問題解決の糸口を探ることを目的とする。

【活動方針】

(1)一般的な中小企業が抱える後継者不足問題について幅広く理解を深めたうえで、特に広島県
 における特有の問題について、県内企業が置かれている現状を調査・分析することで、その実態
 把握に努める。
 ・各種文献、統計資料の調査・分析、アンケート調査などの実施

(2)円滑な事業承継にむけた具体的な事例研究などを行い、その課題や対応策の方向性について
 整理する。
 ・承継先別(「親族」「役職員」「第三者」)における県内外の先進事例の研究や視察の実施
 ・有識者による講演の実施

(3)上記、現状分析や事例研究をもとに、委員会での議論などを通じて、具体的な対応策を検討
 し提言報告を行う。
 *1 後継者問題に関する企業の実態調査(2018年)/帝国データバンク
 *2 企業経営の継続に関するアンケート調査(2016年)/東京商工リサーチ