文化振興委員会では、歴史的文化財などを所有する各文化拠点における自然保存、価値の向上、インバウンド効果や、その発信力をテーマに卓話を開催し見識を深めてきた。近年は全国的に“お城”という歴史・文化コンテンツを活用したまちづくり、観光政策などが多く見られる。これを受け、昨年度より文化振興委員会では、 “お城と城下町”をテーマとして活動してきた。
被爆して倒壊したとはいえ、広島城では多くの史跡を残しているため、実際に広島城内堀から中堀、外堀までフィールドワークを展開したほか、西国街道沿いの城下町の痕跡をたどるなど勉強会を開催し研鑽を行った。
視察会においては、現存天守を持つ国宝・松江城とその城下町を視察。現存する多くの歴史的建造物をはじめとする文化遺産は、街中観光コンテンツとして効果的に機能していた。
引き続き当文化振興委員会においては、広島経済同友会の基本方針及び活動スローガンである『“持続可能な都市(まち)”を目指して〜50年後の未来へつなぐ〜』のもと、文化価値を活かしたまちづくりを視野に入れ、講演会、視察会を開催する。
特に今年度は、広島城三の丸の第1期商業施設のオープンに関連し、市民参加型のイベントやインバウンドに向けた事業など、幅広く展開される中、当委員会もこのテーマを持って様々な検証をおこなっていく。
また、当会が提唱し創設された公益財団法人ひろしま文化振興財団の事業とも協力・連携し、うるおいのある地域社会の創造にも寄与していくことにも努める。
以上のような方向性で、今年度においても持続可能な新たな付加価値となる文化コンテンツの開発・推進に取り組み、“まちづくり”、“観光振興”などに寄与する活動を各部会、委員会、支部と連携し執り行っていくこととする。
(1)文化資源の磨き上げおよび検証
(2)文化価値発信の地域視察
(3)公益財団法人ひろしま文化振興財団との協力連携