ものづくり委員会


ものづくり委員会は、今年度で9年目を迎え、平成29年度に広島のものづくりネットワークを構築するために立ち上げて以来、これまでの8年間の活動を基盤に、継続とさらなる挑戦、そして発展を目指してきた。今年度も他の組織・団体との連携を深め、広島をものづくりで元気にすることを目指す。

広島の地場企業が直面している労働人口減少・流出の環境下、当委員会では「コネクティッド インダストリーズ」という概念を基盤に、人と人、企業と企業、機械と機械のつながりをサプライチェーンの軸で実現することに貢献する。各企業と人が「広島ものづくりネットワーク」でつながり、開発・生産・物流で「まるで一つの企業のようにつながり」、高い付加価値の商品を開発し、高品質と生産効率でものを造り、流通させ、販売する、といった地元広島の魅力的な『しごとづくり』の実現に向けて取り組む。

今年度のスローガン「持続可能な都市(まち)を目指して ~50年後の未来へつなぐ~」の下、当委員会の全会員、フェローがこの「あるべき姿」に向けてステップアップすることを活動の基本姿勢とする。活動の実践においては、「ものづくり現場革新カレッジ」、「デジタルものづくり塾」、および「現場デジタル活用実践塾」の3本柱を継続・拡大させ、広島地区のみならず、他県の関係団体とのつながりや連携を進め、参加企業の裾野を広げ、新しい気づきや知見を獲得する。また、中小企業の経営者が必要とする支援として、以下の4項目に重点を置き、仕組みづくりと人づくりを推進する。活動の進め方については、これまでの経験を活かし、オンライン会議の利点を継続しつつも、絆を深める対面での対話を重視し、それぞれの長所を生かしたハイブリッド運営を行う。これにより、参加者の拡大とコミュニケーションの活性化、活動の充実による参加者の大きな成果の刈り取りや 満足度向上を目指す。

(1)ネットワークづくり

昨年度より開始した地域・県の枠を超えて共通の課題に取り組む活動をブラッシュアップし、他県支援団体や同じ課題を持つ企業のメンバー同士の自主的な連携に進化させ、「ひとづくり」のつながりを作り大きく育てる。また、当委員会メンバーをつなげるマッチングイベントを継続的に会員の皆様のお声を聴きながら企画・開催し、発展させる。

(2)現場革新力の向上

「ものづくり現場革新カレッジ」を継続し、ものづくり企業のみならず、非ものづくり系の企業にもものづくり現場からの気づきを得て頂けるよう成果をアピールし、参加促進する。相互の強みや独自性を全員参加で磨き、マネジメントの革新力を広げるとともに、経営トップの意識改革を図る。

(3)技術力(デジタル技術)の手の内化

ひろしまデジタルイノベーションセンターと協働して開設した「デジタルものづくり塾」を継続する。プレス金型領域、樹脂金型領域、そして今年度より鋳造領域へ講座拡大し、製造加工領域のロボット検証講座を含めて運営する。中核企業のアドバイザーと共に課題解決プロセスを実践し、モデルベースでの開発環境構築を進める。GX、DX化を加速するため、自職場でデジタル技術を活用し課題解決を図る研修「現場デジタル活用実践塾」を発展させ、BIツール講座を新たに開設し強化する。デジタル技術と収集データを活用して、自前で業務プロセスを変革できるデジタル人材の育成を目指す。

(4)交流と賞賛の場

実践活動における優秀事例の発表および表彰の場をオンラインと対面で適切に組み合わせて運営し、参加者のモチベーション向上を図る。また、実践塾で獲得・実践したユースケースを委員会内で共有し、広島人材育成スキーム「ひとづくり」のウィニングサークルを回していく。