広島ブランド委員会


「広島エリアにおけるIoT/AI時代の次世代型観光に向けた取り組みについて」
 ~ポストコロナの新常態も踏まえて~


 広島ブランド委員会では、本格的な人口減少社会を迎える中、インバウンド観光振興は広島エリアの地域創生の柱であるとの認識のもと、平成29~30年度に「広島エリアを中心とした滞在型インバウンド観光振興に向けた環境整備の推進」に資する諸方策の検討を進め、その活動成果を「広島エリアにおける周遊型インバウンド観光振興の未来戦略」として平成31年4月に提言を行った。

 この提言では、「インバウンド観光サービスのITイノベーションを広島から起こし、高水準の「コネクト」、「キャッシュレス」、「オンデマンド」サービスが提供される環境の早期実現を図る」ことを掲げており、「二次輸送手段の充実化」、「魅力的な観光コンテンツの開発・発掘と情報発信」、「人材育成」などの具体的な取り組み課題を示すとともに、今後のIoT/AIなどのデジタル技術発展に伴う変化を見据えた内容となっている。

 この提言で示した課題への取り組みの進捗状況も勘案しつつ、今後、5G(第5世代通信規格)の普及に伴い、IoT/AIなどの先端技術の活用により社会に劇的な変化が生じる可能性があり、観光に関わる分野でも情報の発信・活用、移動、消費などにおける行動が大きく変容・多様化すると見込まれ、こうした動きに遅れることなく対応していくことが地域の観光振興にとって極めて重要であることから、令和2年度は「広島エリアにおけるIoT/AI時代の次世代型観光に向けた取り組みの推進」を事業計画に掲げて取り組んできた。

 他方、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、観光産業は深刻な影響を受けている。当面は、感染防止対策を進め、安心・安全な地域であることをPRするなどにより、国内観光を中心に需要の回復を目指さざるを得ないが、将来の本格的な需要回復期、ポストコロナに向けての対応の方向性や具体的な解決策についても検討しておく必要がある。

コロナ禍を契機に、オンラインコミュニケーションの浸透など、人々の生活がいわゆる「新常態」に変化していく中で、デジタル技術の社会実装に対する受容性が高まり、社会全体のデジタル化が加速すると言われている。観光に関わる分野でも、「密」を避ける意識や行動が定着し、混雑状況の可視化、キャッシュレスなどの非接触、事前予約やチケットレスシステムなどが幅広く普及すると見込まれる。

 そこで、当委員会では、昨年度から調査している今後のIoT/AIなどの技術進展に伴って起こり得ると想定される観光行動の変化に加え、コロナ禍による「新常態」とよばれる変化なども踏まえ、こうした「次世代型観光」に向けて、地域や企業が備えておくべき対応の諸方策について検討・提言を行う。